『コリーニ事件』フェルディナンド・フォン・シーラッハ

訳:酒寄進一 東京創元社
 
被害者は、大企業取締役ハンス・マイヤー
被告は、堅実に生活してきたファブリツィオ・コリーニ
 
被告側弁護士:カスパー・ライネン
被害者の孫でライネンの幼馴染:ヨハナ・マイヤー
判事:ケーラー
上席検察官:ライマース
被害者側の弁護士:マッティンガー
被害者の会社の法律顧問:バウマン
 
被告の加害は明白で、状況から復讐であることもまず確かだが動機が不明。
被告は黙秘を通す。

 
事前に眼にした紹介文に被害者と被疑者の関係は示唆されており、
機知であったにも関わらず、読み進むうちに背筋が伸び、体温が上がってきた。
 
補遺まで含めて191頁
余裕のある文字割りで作品に合った装丁の、まとまった中篇。